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緑内障とは?
- 1.緑内障とはどのような病気ですか
- 2.どのような症状がありますか
- 3.どのような症状がでたら受診するべきですか
- 4.緑内障になりやすい体質などはありますか
- 5.どのような検査をするのですか
- 6.治療はどのようなものがありますか
- 7.どのように経過をみていくのでしょうか
- 緑内障とはどのような病気ですか
- 緑内障とは、眼球と脳を連絡する視神経の障害によって、視野が狭くなってしまう病気です。眼圧が高い状態が続くことで視神経乳頭が圧迫され障害が生じるとされていますが、日本人の場合は眼圧が正常範囲内でも視野異常を呈する、「正常眼圧緑内障」が多いのが特徴です。
国内での大規模疫学調査の結果によると、「40歳以上の20人に1人は緑内障にかかっている」推測されており、緑内障と気がつかないまま無治療で過ごしている方も多いといわれています。 現在の医療水準では、一度失った視野を取り戻すことはできないため、緑内障診療は早期発見・早期治療が非常に重要になります。
- どのような症状がありますか
- 緑内障による視野障害は時間をかけて周辺から生じることが多く、「緑内障はかなり悪くならないと自覚症状が出てこない」といった特徴があります。こういった特徴を反映してか、日本の中途失明原因の第1位が緑内障となっています。
実際の緑内障診療においては、健康診断や眼科受診の際に眼底の異常を指摘され、視野検査で緑内障と診断されるケースがほとんどです。
- どのような症状がでたら受診するべきですか
- 緑内障は初期の段階では自覚症状が出にくいため、健康診断や人間ドックで眼底に異常を指摘された場合は、視野検査を受けておく必要があります。
急激に眼圧が上昇する急性緑内障の場合は、「白眼が真っ赤になりかすんで見える」、「眼から頭にかけての激しい痛みが生じ、ときに吐き気や嘔吐」といった激しい症状が出てきます。この場合はすぐに治療しないと視野障害が急激に進行するため、強い症状が出た場合はすぐに眼科を受診してください。
- 緑内障になりやすい体質などはありますか
- 近視が強い方や、家族・近親に緑内障治療中の方がいる場合は緑内障になる頻度が高いといわれています。特に近視が強い方の場合は、近視性の眼底変化によって緑内障による変化が分かりにくい場合もあるため、疑わしい場合は詳しく検査を受けてもらった方が安心です。
- どのような検査をするのですか
- 視力・眼圧検査などの一般的な眼科検査はもちろん必要ですが、以下のものが緑内障診療では特に重要となります。
●眼圧検査
眼圧上昇に伴い視野障害をきたすことがあります。また、緑内障治療経過を追っていく上でも、定期的な眼圧測定が必要になります。
●眼底検査・網膜断層撮影
緑内障早期の段階から眼底に異常が出ることが多いため、早期発見につながる重要な検査となります。
●視野検査
緑内障の診断には必須の検査であり、治療効果や緑内障の程度を判断するためにも定期的に行う必要があります。
視野の中心を重点的に検査する「静的量的視野検査」と、視野全体を調べることのできる「動的量的視野検査」があります。
- 治療はどのようなものがありますか
- 緑内障治療の基本は眼圧を下げることであり、それによる視神経乳頭への負担軽減効果が治療の目的となります。また眼圧を下げることで、血流改善などの副効果も期待されています。
眼圧は点眼薬で下げるのが基本ですが、眼圧のコントロール状況や視野の状態によっては、内服薬や手術が必要になる場合もあります。
緑内障治療を開始した場合、継続的に毎日点眼していく必要があります。点眼治療による改善の自覚は欠しいため、ついつい点眼治療をおこたってしまいがちですが、「自分の視機能を守っていく」という目的を持って治療していくことが望まれます。
- どのように経過をみていくのでしょうか
- 緑内障治療では眼圧コントロールが重要となりますが、どこまで下げるかについては、おおよその基準はあっても絶対的なものはありません。個々の視野状況を経時的に経過観察し、視野障害が進行しないことを目標に緑内障治療を進めていきます。